燗酒の季節
2010年 11月 19日
某日。 仕事帰り、銀次の小田原提灯と暖簾が頭に浮かんで消えない。 JRの横須賀駅で降りて、汐入、ドブ板通りを早足であるき、その店の引戸をあける。 時刻は21時30分。混んでいる時間かなと思ったけど、意外にも客はまばらだ。 ビールは頼まず、燗酒から。 ここでは真夏でも燗酒を呑むけど、いよいよ旨く感じる季節になってきた。 鰯の丸干しと青菜のおひたしで、お銚子を2本。 午後4時の口開け、まだ日が残る時間の雰囲気も良いけれど、とっぷり暮れた夜に裸電球のやわらかい光を受けながらゆるりと猪口を傾けるのも格別なり。 30年前も40年前もカウンターから眺める景色は何にも変わっていないんだろうな。