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レナード・タッチ


 連日、湿気を伴う暑さがつづいている。長めの散歩も少ししんどくなってきた。食欲はおちてないけど。。。手に取る本にもなんとなく爽快感を求めてしまい、久しぶりにエルモア・レナードをまとめ読み。おもえばここ数年、日本の作家のばっかり読んでいた。海外モノだから爽快ということでもないんだけど、エルモア・レナードの小説はマイアミとかロスとかを舞台に憎めない悪人達が繰り広げるやりとりが痛快で、ガシガシ読みすすめられるのが気持ちよい。とりあえず角川からの3冊、「プロント」、「ゲット・ショーティ」、「ラムパンチ」を。後の2作は映画化もされた(ラムパンチは「ジャッキー・ブラウン」というタイトルで)。他にもかなりの数の翻訳があり、面白いのもそうでないのもあったけど、一時期漁るように読んでいた。
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 レナードの小説は小悪党たちが登場する話が多くて、それぞれのキャラクターが実に魅力的に描かれている。賭博の胴元だったり、借金の取立て屋だったり、麻薬の運び屋だったり。追いつ追われつがあり、その一方で家族がいて悩みを抱えたりもしている。クールにきめたり、たまにはドジも踏む。精緻な人物描写や気のきいた会話がレナードの真骨頂で、「レナード・タッチ」とも呼ばれている。プロット自体に複雑さはないけれどグイグイ読ませるのは、このレナード・タッチのためだろうな。

 暑さをいっとき忘れられる佳作たちであります。レナードはもう80歳を超えているけれど執筆意欲は旺盛で、1~2年に1冊は新作を発表している。2000年代になってからのはあんまり翻訳されていないみたいだなあ。自分もずいぶん遠ざかっている。チェックしてないのも多いので、ちょいと探してみるかな。
by hey_leroy | 2011-07-14 17:22 | books

たゆむあした、ゆるむゆうべ。カマクラ発、ユルマッタリな日々。読み返されない備忘録。


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