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チャメコのイチニチ

今読んでいる、池田弥三郎(国文学者。故人)の随筆でちょっぴり触れられていた、
「茶目子の一日」という昔の唄が気になった。

大正時代の小学生の女の子・茶目子ちゃんが、朝起きて、ご飯食べて、学校にいって、晩には活動写真を観にいくという一日をミュージカル仕立てで綴ったSPレコード。

この本では、そのなかの朝ごはんのシーンの歌詞が抜粋されていた。

どこかに音源アップされてるかな~とおもったら、あったあった。
オリジナルは大正八年。歌唱は木村時子さん。
池田先生が小学校のころ聞いたのは、多分それだろうと思う。

今回見つけたのは、昭和四年バージョン。 歌うは平井英子さん。
なんとアニメーション付き! 
あの「ベティちゃん」(ベティ・ブープ)を髣髴とさせるシュールさ。素晴らしい。


では、ご覧ください!  映像の下には歌詞と台詞もあるでよ。




※(追記)you tubeからは削除されとりました。ニコニコ動画にはありましたです。

童謡唱歌 「茶目子の一日」  昭和四年 (アニメーションは昭和六年)
                   
作詞、作曲 佐々紅華
独唱 平井英子
台詞 高井ルビー、二村定一
伴奏 日本ビクター管絃団


夜が明けた 夜が明けた
夜が明けた 夜が明けた
夜が明けた 夜が明けた
もう夜が明けた もう夜が明けた
明けた明けたと早起きの
雀はお庭の松の木で
チュッチュク チュッチュク
チュッチュク チュッチュク
唱歌のお稽古

お隣の物干の上から おてんとさまが
真赤なお顔を一寸(ちょいと)出して
茶目ちゃんお早う 御機嫌よう
向こうの横丁から
いつものお婆さんが
納豆 納豆 納豆
納豆 味噌豆 とやって来る

(台詞) 
 サアサアサア茶目子さん、もう七時ですよ、学校がおくれますよ
茶目子 アラ私まだ眠いワ、お母様お早うございます
 サア着物を着て仕舞ったら、早くお顔を洗っていらっしゃい
茶目子 ハイ

水道の冷たいお水を金盥(かなだらい)へ
ザブザブザブと汲みこんで
ライオン歯みがきで歯をみがき
シャボンのあぶくをタオルへつけて
ポロリと洗えばお顔はサッパリ
今度ははっきり眼が覚めた

(台詞)
 サア御飯が出来ていますよ、早くおあがりなさい
茶目子 アア忙しい忙しい、頂きます

お膳の上にはお茶碗とお箸
赤い箸箱小さなお椀
お椀の中には私の好きな
卵のお汁(つけ)が入ってます
お汁(つけ)は御飯にかけたいけれど
中々熱くて食べられない
やっぱり別々に食べましょう
お皿にあるのは葡萄豆
同じ豆でも納豆は
私にゃ くさくて食べられない
豆を食べたらその次は
沢庵のおこうこ
お茶漬さらさら おこうこばりばり
さらさらばりばりもうたくさん
お母様御馳走様 おお苦しい

(台詞)
 マア苦しい程食べなくてもいいぢゃありませんか、サア食休みをしたら早く学校へいらっしやい
茶目子 それぢゃお母さま行って參ります

今日は時間が早いから
電車に乗らずに歩きましょう
広い通りは賑やかで
いいけどうっかり歩けない
自動車ブッブッブッおお恐い
やっぱり足袋屋の横丁を
曲って近道行きましょう
あれあれポチがついて来た
ここからお帰んなさい
ポチ ポチ ポチ

(台詞)
先生  ええ皆さん、これから算術をやります。茶目子さん此の問題を考えて御覧なさい

先生 一本三銭の鉛筆を三本買ったら いくらになりますか
茶目子 三々が九ですから みんなで九銭になります
先生 それはよく出来た 今度は読本をやりましょう

(台詞)
先生 茶目子さん、釜盗人を読んで御覧なさい
茶目子 ハイ

この釜はお前のものに相違はあるまい
早速持って帰れ

茶目子 と申しました
先生 ああ大層よく出来ました、今日はこれで御仕舞にします

(台詞)
茶目子 母ア様只今、今日はネ、学校で読本が大層よく出来たって褒められたのよ
 そう、それはようござんしたネ
茶目子 その御褒美に活動へ連れてって頂戴な
 マアずるい茶目子さんネ、それぢや晩に行きましょうネ

活動写真は面白い
いくら見てもまだ見たい

(台詞)
説明者 エヽだまし討ちとは卑怯のしれもの、よらば斬るぞ。腰をひねれば紫電一閃、闇にひらめく、剣撃のひゞき

今度の日曜又来よう
by hey_leroy | 2012-06-12 22:20 |

たゆむあした、ゆるむゆうべ。カマクラ発、ユルマッタリな日々。読み返されない備忘録。


by hey_leroy