おばあちゃんっ!
2012年 12月 18日
1962年、今井正監督作品。たしか未ソフト化。うれしいなぁ。
今年の6月に神保町シアターで『飯田蝶子とにっぽんのおばあちゃん』という特集上映があって、この作品もモチロン含まれていたのだけど、タイミングが合わず見にいけなかったのだ。
浅草で偶然出会って意気投合した二人の老婆が過ごす一日を描く。50年前の映画だけど、今見ても十分楽しめ、考えさせられる。「喜劇」と銘打ちながらも、老人を取りまく環境をドライにシニカルに撮っているなぁと感じた。
なんといってもミヤコ蝶々と北林谷栄の役者魂がスゴイ。当時それぞれ41歳と51歳だったというのが本当に信じがたい、堂に入ったお婆ちゃんぶりだ。細かい仕草や口調が可愛らしかったり、したたかだったり、とぼけていたり。こんな演技ができる女優さん、いまいるんだろうか。
ほかにも、浦辺粂子、飯田蝶子、東山千栄子、渡辺篤、左卜全、中村是好、殿山泰司、菅井一郎、伴淳三郎ら、豪華ジイチャン・バアチャン役者がそろい踏み。わたくし、たまりません。ずっと見ていたいけど、それぞれの出演シーンが少ないのが、ちと残念。
二人に親切に接する鶏料理屋の娘、十朱幸代が若い。
そして、やはり登場シーンは多くはないが市原悦子、沢村貞子、三木のり平、渡辺文雄、渥美清、小沢昭一、木村功、田村高廣らの個性派の役者が要所を締める。
間違いなく永久保存版。来年にはきっと再放送もあるはず。
おばあちゃん、おじいちゃんフリークは、是非ともチェックを!
・・・そんなフリークあるのか?
先々週の「三等重役」、先週の「社長三代記」、そして今回の「喜劇 にっぽんのお婆あちゃん」と、自分にとって、素晴らしいプログラムが続いている。「山田洋次監督が選んだ日本の名作100本」。喜劇編50本も、来年1月で完結です。
おばあちゃんたちを観ながら、肉じゃがをつくる。
自分の中では、主役はシラタキだ。
味が染みたシラタキを食べるために肉じゃがをつくると言っても過言ではない。すき焼きも然り。
おでんの結びシラタキも良いねえ。
貴方好みの味に染まります。。。なぁんていう健気さが、もう、ねぇ。。。