木村荘八展
2013年 05月 15日
昨秋に大規模復原工事を終えて再開業した駅舎の全景をはじめて眺めた。
壮観ですな~。
で、今日のお目当ては、駅に併設されている東京ステーションギャラリーでの企画展。
『東京ステーションギャラリー再開記念 生誕120年 木村荘八展』であります。(HPはコチラ)
木村荘八(きむら しょうはち)は洋画家、随筆家。1893~1958年。
「麗子像」で有名な岸田劉生たちと西洋の画風を研究したり、後年、永井荷風の新聞小説「ぼく東綺譚」の挿絵を描いたり。でも、自分が最初にその名前を知ったのは絵画ではなくて、明治以降の東京の暮らしを綴った「東京の風俗」という随筆集だった。その後、芥川龍之介や島崎藤村らによる関東大震災後の東京の紀行文集「大東京繁昌記」に挿絵画家の一人として入っているのを目にしたり。ちょっと気になっていたところへのこの企画展。愉しみました。
ハガキ大くらいの挿絵から2メートル四方に近い油彩の大作まで、展示されている数も多い。油彩でも厚めの絵具で豪放に描かれたものや、丁寧かつ繊細に表現されているものなど、サイズも画法もバラエティ豊かで。やはり東京の生活風景を描いたものが興味深かったな。実際に目のあたりにすると色彩の深さや、構図の奥行き・立体感が際立って、やっぱり本物を見ないとなぁ~・・・って、当然至極の感想だけど。
ギャラリーはそんなに混んでいなくて、ゆっくりと閉館間際まで満喫。
内装に駅舎の煉瓦は生かされていないのかな・・・と思ったら、階段部分にはそのまま残っていた。
重要文化財の煉瓦。
木村荘八展は、5月19日までです。