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猫だって夢を見る

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『猫だって夢を見る』 丸谷才一 (文春文庫 1992年)


通勤読書に最適な一冊。
その魅力は・・・清水義範さんの解説がもう、その通りすぎるて全部ここに写したいくらいだけれどそうもいかないので引用をかさねることにする。

丸谷才一先生がこの本に書いている類の、随筆というか戯文というか、いわゆるエッセイを読めるというのは、日本人のよろこびのひとつである。こんなに何でも知っていて、次から次へと高度に知的で、それでいて読みやすく、ユーモアも十分にある話をしてくれる人がいるなんて、生きる上での何よりの幸せだからである。

知識というのは表し方のむずかしい芸で、これをひけらかす感じがするのはあまり上品ではない。時には嫌味だったり、うんざりしてしまうこともある。だが丸谷先生の場合、ものすごい知識に裏打ちされた文章が、とても上品で、気持ちよく耳に入ってくるのは不思議なほどである。知の楽しみとはこれだなあ、という気がしてくる。読むことが快感なのである。


・・・引用しては見たけれど、どうも面白さがつたわらないなぁ。
寝酒のお伴に丸谷さんの本が最適だというくだりや、高尚な内容を読みやすくしている文体を解説しているくだりなんて、かなり面白いのになぁ。

あと、和田誠さんによる挿画もあいかわらず、いいんだなぁ。




by hey_leroy | 2017-05-05 09:36 | books

たゆむあした、ゆるむゆうべ。カマクラ発、ユルマッタリな日々。読み返されない備忘録。


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