2009年 12月 07日 ( 1 )

へいじつ

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平日の東京。

上野、吉祥寺、大手町、平和島・・・。
あちらこちらの街々にひっそりと一日たたずんで、行き交う人々の中に身をひそめる。
日常の中に見えかくれする異界のもの。
日常って、非日常のつみ重なり?

淡々と静かで細やかな描写が連なる。
随筆かと思って読みすすめると、ときおりするりとフィクションがすべりこむ。
おなじ街にいておなじ空気をすいながら、一歩ひいたところから目をこらし耳をすませている。
疎外感や孤独感とはちがうけど、読んでいるとなにか独特の湿度を含んだ感覚を覚える。

石田千さんの10冊目の単行本。
別冊文藝春秋に連載されていたのをまとめたもの。

はじめの方の文章は、なんとなく表現に懲りすぎているような印象を受けたのだけど、
読んでいるうちにすっと馴染んで入ってくるようになった。
自分が慣れたのか、途中文体が多少やわらかくなったのか。。。

どこかふと思いついた街にぶらりといって、一日ぽ~っとしてみたくなる。
師走であることをわすれて。

なにかを感じ取ることができるかは、自信なし。

『平日』  石田 千・著 (文藝春秋)
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by hey_leroy | 2009-12-07 22:37 | books | Comments(0)