ぶらりたび 3日目 静岡いったりきたり
2010年 03月 14日
気持ちの良い朝。 晴れました!
今日は、家に帰ること以外はまったくのノープラン。
あっちゃこっちゃ行ってみよう。
まず焼津に降り立ってみるものの、日曜の朝、どうしたものか。
漁港とか市場とかにいってみようかと思いつつちょっとぶらぶらして、計画変更。
東海道線で静岡を通り過ぎて由比に向かいます。
東海道の宿場で、桜えびの街、由比。
昨日はうすら寒い中山道を歩き、今日はポカポカの東海道を歩いています。
駅から数分のところにある漁港に行ってみると、小さな漁船がたくさんひしめきあってる。
国道と線路の間の水路のようなところなので、海は見えません。
でも傍らに漁協がやってる「浜のかきあげや」という小さな食堂がありました。
生桜えびの漁期は3月下旬からとのことで、ちょっとフライングだったけど。
かき揚げと、由比どんぶり(釜揚げ桜えび&釜揚げシラス)をいただきます。
昨日茅野の駅で買ったダイヤ菊の冷酒ビンを、宮坂醸造の試飲でもらったグラスに注いで。
遅めの朝食は、お酒つき。
ここはドライバーやライダーさんが多いからか、アルコールは売っていません。
容器も使い捨てだし、屋台っぽくて、かなり気軽に利用できる食堂。
気取った料理屋で食べるよりこういう雰囲気の中ワシワシとかっこむ方が合ってるな。
腹ごなしに、もう少し足をのばします。
由比宿本陣跡には、東海道広重美術館があります。東海道五十三次の全点のほか、
歌川広重の貴重な作品が展示されています。 ふむふむ。
「広重のユーモア」という特集企画が面白かった。
戯画集というか、軽めのパロディで。 天狗に立ち回りを教わる牛若丸とか。
来た道をゆっくり戻り、富士山を見たいなあと、富士駅にまで電車に乗るつもりがぼおっとして
1駅乗り過ごし、吉原駅でおりたら、目の前に富士山がどーんと見えました。
次の電車まで時間があるので、途中下車してぶらり。
ふ~じぃはぁ に~っぽ~ん いちぃのぉや~ま~♪
ですね。
富士駅に戻って、昨日甲府から乗ってきた身延線に再度乗車。
思いつきで、富士宮にいってみます。
富士宮といえば・・・浅間大社と、富士宮焼きそば。
全国にたくさんある諏訪神社と浅間神社。 その総本宮に2日続けて詣でるなんて、
なにかご利益あるかも。
浅間大社では日柄が良いのか、何組か祝言があげられていました。
おめでたい。
鬱蒼として神秘的な諏訪大社と、開放的で快活な印象の浅間大社。
天候の違いということもあるけれど、雰囲気はずいぶん違います。
そんなこんなで、お参り済ませたら気分はもう焼きそば。
富士宮の駅をでた瞬間にソースの臭いを感じたのは自分だけではないはず。
・・・ここは月島か!?もんじゃ臭?
とりあえず、大社の目の前の屋台村風なところで缶ビールと一緒に注文。
実ははじめて食べる。 麺がモッチモチのソース焼きそば。肉カスに魚粉が特徴か。
この食感は好きだなあ。 沖縄系ダイニングで、沖縄そばの麺でつくった塩焼きそばを
食べたことがあるけど、少し近いかも、などと思いつつ、ペロリ完食。
そのあと清水の街をぶらぶらしたりしながら、夕方には静岡に戻ってきました。
昨日につづき散策。この街、相当歩きこんでます。
というか、この旅、ずいぶん歩いてます。
古くからの大きな映画館が並んでいる映画館街の雰囲気、たまらない。
きょろきょろしながら歩いていると、大通り沿いになんともいえない佇まいの酒場を発見。
なんというか、昭和だ。趣きがあるというより、雑然とした感じ。
「大村バー」だって。「神谷バー」を髣髴とさせるネーミング。
戸を開けて中に入ると、これはすごい。
手前にはいわゆる大衆酒場のカウンター。奥の左は座敷席。
そして奥の右側には「バー」という名称の名残か、バーというかスナックのようなカウンターが。
夕方5時前、客は8割位入っているのではないかな。
瓶ビールと、フライ盛り合わせ(小)、ほうれんそうのお浸しを。
なんかジャンキー気味な食生活かも。
フライは、イカ、ポテト、アジ、そして黒はんぺん。
おひとりさまに丁度良いボリューム。
黒はんぺんは、おでんよりも、焼いて生姜醤油つけるよりも、フライが一番美味しいと思う。
カウンターにあった静岡のたべもの屋の本をみてたら、この店はなんと創業90年超だって!
今の建物になってからでも50年は経っているそう。
メニューは当時とほとんど変わっていないそうです。
だったら名物となっている湯豆腐を食べてみなきゃ。
燗酒たのんだら、銘柄は昨日訪ねた「多可能」と同じ萩錦でした。
多可能も創業80年の老舗酒場であると知る。すごいなあ。
届いた湯豆腐は、初めての食べ物でした。
汁椀に木綿豆腐が半丁ほど。それにとろみがついた醤油味のだし汁が注がれ、削り節、
青ネギ、もみ海苔が載せられ、真ん中にはおろし生姜が。
これ、温まるなあ。とろみはかなり強く、ずっと熱々のままです。
テレビでは、今日から始まった大相撲。東北での地震の速報も入る。
朝青龍の立会いはもう見れないんだ、と実感。
ファンではなかったけれど、なんか穴は開いた感じがする。
満腹になり表に出ると、夕闇がせまっていました。
名残惜しいなあ。
最後にもういちど昨日のおでんのお店にいこうかな、とのぞくと・・・満席でした。
並びの別のお店に入ります。
この界隈にあって珍しい、ちょっと明るめのバーっぽいつくり。
焼酎の緑茶割り「しぞーか(静岡)割り」を呑み、うなぎの肝の煮凝りをつまむ。
おでんも少々。
黒はんぺんはやっぱりフライだね、とお店のおねえさん、お客さんたちと盛り上がる。
昨日の「はいね~」という言葉もそうだけど、おっとりとマイペースなのが静岡人の気性なのかな。
なんか、いいなあ。
時計は21時を告げようとしている。
帰るとしましょう。
静岡の改札抜けてぼんやり電車を待ってて、朝コインロッカーに預けた荷物があることを
急に思い出す。ダッシュで取りに行ってギリギリ間に合う。 危ねえ危ねえ。
少し酔ったかな。
一番マイペースなのは自分だったか。
日常から離れたような、日常の延長のような。
でも、かなりリフレッシュ。
明日は昼から都内でリハーサル。
それも、楽しみ。