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思い出の銀巴里。・・・行ったことはないけれど

自分が小学校の高学年から中学生あたりのころ。
母がキッチンでいつも流しているカセットテープがあった。
くり返しくり返しかけていたので、自分も曲のならびとかフレーズとか覚えてしまっていた。

その後いつごろまで母がそれを聴いていたかは憶えてない。中学ぐらいからは自分も好きな音楽に夢中になっていったし、もう何十年もそのテープのことなど忘れていたんだけど。この正月に実家に帰ったとき、母が台所に立っているのを感じながら居間でボケーッとしていたら、ふと思い出した。

シャンソン歌手、金子由香利さんの銀巴里でのライブアルバム。

もう、そのテープもどこかにいってしまってるし、母に言っても「ああ、そういえば昔よく聴いてたわねえ」てな感じで。でも、思い出したからには、聴きたい。どんなだったか詳しく思い出せないけど、聴けばよみがえるはず。

ということで、アルバムタイトルも曲のタイトルもわからないけど、探してみたら、ありやんした。
便利な世の中になったもんです。いまさらながら。

『いつ帰ってくるの ~金子由香利 銀巴里ライブ~』  (1977年 ビクター)

とりあえず、1曲。 



『想い出のサントロペ』。 軽くなく重厚でもなく、しっとりとした品の良さがあって。とても豊かな聴き心地なのです。グイグイと引き込まれた。こんなに良かったっけ? シャンソンとかフレンチポップスとか苦手だったはずなんだけど。自分が年をかさねたせいもあるのだろうか。親密で温かい銀巴里の雰囲気も伝わってくるアルバム。今はなき銀座のパリ「銀巴里」。一度行きたかった。(←シャンソン嫌いなんじゃなかったのか?)

金子由香利さんは数年前まで定期的にリサイタルもされてたようだけど、現在は表立った活動はしていないようです。もう何年か前に思い出していたら・・・なんて。でも、いつか機会があると良いのだけど。

うれしいことにアルバムのA面B面それぞれアップされております。
やっぱりほとんどの曲を憶えていた。
お時間と興味のある方は、よろしければ。


↑ A面(第1部)



↑ B面(第2部)


CDも出てるので、今度実家に届けようかな。 

しかし、昔の台所の様子をふと思いだすなんて。
やっぱり年とったのか・・・と、今日は終始そういう話題ですな。
こないだ読み返していた深沢七郎の影響を受けたのかも。
『楢山節考』なんて、年を経て読むと、胸に迫りくるものがあります。
棄老風習、姥捨伝説・・・残酷な面ばかりが取り上げられがちだけど、深沢七郎はそれが心外だったらしく「僕は老婆が好きで、その気持ちを書きたかっただけなのに」というようなことをのちに書いている。・・・と、それはまた別の機会に。
by hey_leroy | 2013-01-21 23:54 |

たゆむあした、ゆるむゆうべ。カマクラ発、ユルマッタリな日々。読み返されない備忘録。


by hey_leroy