銀座ばやし
2014年 12月 16日
こないだ読んだ山本嘉次郎の 『日本三大洋食考』 で紹介されていて気になった本。
小冊子「銀座百点」に昭和42年にから2年間連載されていた文章をまとめたもの。
本人による挿画も豊富。
著書は大正4年生まれの漫画家。横山隆一や近藤日出造らと「漫画集団」を結成し活躍した。
この本では、震災後、戦前から戦後の銀座についての自身の思い出と、
銀座で働いたり住んだりしていた市井の人々の暮らしぶりについての聞き書きからなる。
縁日で売られていたドンドン焼の味。物売りの掛け声。靴磨き。銀座の銭湯。
虫売り。市電。埋め立てられる前の堀割。 風物と人情。
巻末には、昭和43年当時の銀座の大通りに並ぶ店やビルがイラストで描かれている。
一丁目から八丁目まで。そして晴海通り沿いも。
デパートや一部の老舗をのぞいては、ほとんど様変わりしたなぁということがよく分かる。
さらにイラストには、その場所が戦中・戦前・大正には何であったかも注釈として書かれている。
貴重な資料。
図書館で借りてきたんだけど、中に出版当時の地下鉄路線図が挟まっていた。
よっぽど借り手が少ない本だったのか・・・。
1969年。
銀座線、丸ノ内線、東西線、日比谷線、都営線(浅草線と三田線の一部)。これだけ。
まだスッカスカ。