「からだ と はなす , ことば と おどる」 石田千 (白水社 2016年)
エッセイなのだけど、読んでいると詩のようにも思えてくる。
読み手にわかりやすいように、親切に、というのではない文章。
丁寧に紡がれた、でも、パーソナルで感覚的な文章。
行間を感じながら読む。
大きな病気をされたからか、生き死にについてのことが全体をおおっている印象。
ことばと遊んでいるのか。 格闘しているのか。
それはこころからあふれ出てきているものなのか。
技巧という言葉もちょっと頭をよぎる。
すーっとからだに入っていくというより、小骨がひっかかるような、
そんな感じもする。
でも、この作家さんがえらぶ言葉は、ずっと好きなのだ。