本日休日。強風が吹き荒ぶなか、午前中から藤沢市善行へ。小田急で藤沢から2駅。
県立体育センターの敷地内にある、通称「グリーンハウス」。
ガラス割れてたり、外壁剥落してたり・・・ずいぶん朽ちてきている。
でも、この洋館の2階で、施設の食堂「玉屋食堂」はどっこい営業中なのです。
体育センター自体、3年後の東京五輪に向けて大規模な再整備が行われている。
この建物も、改修工事のため利用できなくなるということは昨年から聞いていた。
去年5月に一度来て(その時のことは
コチラに書きました)、また後日と思ってたら、
この正月に知人から今月いっぱいで閉店との情報を得て。
なんとか今日来ることができた。
昭和7年建築。
じつは、現存する日本最古のクラブハウス。
このあたりは、戦前の短い間、藤澤カントリー倶楽部だったのです。
設計はアントニン・レーノルド。
建築家・津端修一さんは、戦後レーノルドの事務所で働き、強い影響を受けた。
映画で描かれた自邸は、レーノルド邸を模したものだという。
上部の明かり取りや、扉まわりの意匠など、細部まで凝った作り。
往時はどんな様子だったんだろう。
入り口で食券買って(でも食券は渡されずに厨房に伝達)、席で待つ。
ストーブが暖かい。
お弁当での会合の予約もあるみたい。
11時半ごろ。
続々とお客さんたちがやってくる。
施設で働く人、業者の人、自分のような一般の人。
別れを惜しみにくる人も多いみたいだ。
「あ~〇〇先生、わざわざありがとうございます~」
といった声が飛び交う。
あ、自分の注文の品ができあがったみたい。
カツカレー。650円。
前回来たときはミックスフライだったのだけど、どうしてもカレーが気になって。
カツはサクサクの色白の衣。ここの揚げ物は間違いない。
そしてカレー。具だくさん。
懐かしい味だけど、安直ではない。深みのあるウマさ。
納得の味と量と値段で、50年間アスリートたちの胃袋を満たしてきた。
おいしかった。まんぞく、まんぞく。
こちらこそ、どうもごちそうさまでした。
改修後のこの建物に、玉屋食堂が入ることはない。
でも、ホントにかなり老朽化しているこの建物。
取り壊しにならず、改修・再生とのことで、それについては良かった。
逆を言うと、オリンピックがなければ、この食堂や由緒ある建物には予算はほとんど付かないまま、荒れ放題のままだったということなのだろうか。それはそれで何だかなぁ、という気がするのだ。
グリーンハウスの前には紅梅が咲いていた。
玉屋食堂の営業は残すところ数日。10:30~15:00(14:30L.O.)月曜は定休日。
午後も嵐のような風。
陽は出て少し暖かくなったけど、白波は高く、砂が舞う。